加恋ちゃんのその言葉を聞いた僕は、加恋ちゃんの首筋にキスをするのはやめて抱きしめるだけに戻した。


「……優くん……」


「……ごめんね……加恋ちゃん……」


 僕は、そう言って加恋ちゃんからやさしく離れて倉庫の扉を開けた。


 倉庫の扉を開けた瞬間、太陽の光が入ってきて僕はまぶしくて目を細めた。


「……優くん……」


 やさしく声をかけてくれる加恋ちゃん。


「……加恋ちゃん……」


 僕は、そんな加恋ちゃんのことを見つめた。


「行こう、優くん」


 加恋ちゃんはやさしく僕の手を握り、そして僕を暗い倉庫から連れ出してくれた。


 倉庫から出たら加恋ちゃんは自然に僕から手を離した。


 そして僕と加恋ちゃんは帰り支度をして学校を出た。