「あ、美波さん
昨日は、どーも…」


休憩時間

美波さんと一緒になった



「おつかれさまです
今度、焼き鳥屋さん行く時
連絡ください
その日、行かないので…」



「相変わらず、冷たいね…」



「はい
先生の彼女と違うので…
…優しそうな人でしたね」



「あぁ、優しいよ
美波さんも旦那さんには優しんでしょ

それにしても、結婚してるとは…
ネームプレートも変わってなかったから
わかんなかった」



「私、ひとりっ子だから
彼が改姓してくれました」



「へー…
お幸せに…」



「九條先生もお幸せに…」



オレが美波さんと一緒になってたら

改姓してたかな?



たぶん

そこまでしてないかな



「美波さんと彼
いつもドライな感じに見えるけど
幸せそうだなって思うんだよね」



「あんなところで
イチャイチャするわけないじゃないですか」



「じゃあ、家ではイチャイチャしてんの?」



「そんなこと、先生には言いません
セクハラですよ!」



「はい、スミマセン」



「先生の彼女
かわいい人ですね
えっと、彼女でいんですよね?」



「えっと、彼女ですけど
セクハラですか?

でもさ
彼女に会えたの
美波さんのおかげかも…

美波さんといて
なんかオレ、変わった

自炊してみよーかな…とか
変な気起こして
スーパー行ったんだよね、オレ
そしたら彼女に出会った

美波さんといたら
身体大事にしよとか…
もっと自分大事にしよとか…
思うようになってさ」



「へー…
私に感謝してくださいね!」



「そーだね
彼女もできて
結果、自炊もしなくてよくなったし…」



「先生、お幸せに…」



「あ、興味なさそうだね…
まぁ、とにかく…ありがとう

お互い、幸せになろうね…」