「もしかして、九條さんて…
お医者さん?…なの?」
マンションに帰って優香さんに聞かれた
「あぁ…うん
黙ってて、ごめん…」
「んーん…
…忙しいのに
逆に私が九條さんの負担にならないかなって」
「別に負担になんて、ならないよ
オレは夢でもなんでもなかったから
辞めようと思えば、いつでも辞めれるし
…
でもそんな気持ちで医者やってたら
助かる人も助けられないから…
だから真剣にやるけど
…
優香さんは
オレの支えになってる…」
「それなら、よかった…」
今まで
医者だからって
近付いてくる女性としか
付き合ったことなかった
負担になるなんて
考えてくれた人
いなかった