歩き出したら優香さんがオレの腕に掴まった
「いい、ですか?」
「うん、どーぞ…」
「迷ってたら、すぐ着いちゃうから…」
かわいい…
「優香さん
この前のって…わざと?」
「この前?」
「タクシーの中の…」
「あ…
スミマセン、酔ってて…
でも…わざとかも…
気にしないでください」
優香さんが照れ笑いした
「気になりますけど…
抱きしめていいのか、迷ったので…」
「気にしないでください」
「抱きしめて…いんですか?」
「うん…
でも、今はダメです
公共の場なので…」
「じゃあ、今度、私的な場で…」
ふたりで笑った
なんか
この感覚
久しぶりっていうか
初めてかも…