「私も、九條さんのこと
好きです…」
好きです…
その言葉に
とりあえず
ホッとした
「さっき考えてたのは…
…
優香さんの夢に
オレって、邪魔にならないかな…って」
「え…」
「優香さんの夢…
結婚して…子供見ながら…って
…
そこにいるのは
オレでいいのかな…って
…
付き合ってみないとわからないけど
…
足引っ張らないかな…って
寄り道してる時間ないかな…とか…
…
30までに出産て考えると…
女性はのんびり考えてられないのかな…
…
変な意味じゃなくて
仕事柄、そんなこと考えてしまって」
「そんなこと…」
「スミマセン、気分悪くしたら…」
「んーん…
夢なんて、私言ったけど
勝手に自分のことばかり喋ってしまって
ごめんなさい
…
だから、彼氏できないんだと思う…
面倒くさいって思いますよね
…
九條さんみたいに
そんなに私のことを考えてくれる人
いませんから」
「いや…別に…
…
オレ、夢がないから
優香さんみたいな人が
魅力的に見えます
…
優香さんがよかったら
真剣にお付き合いさせてください
時間無駄にさせませんから!」
「はい
よろしくお願いします
…
スペアリブ
ちょうどいい温度になったかな…
どーぞ、食べてください」
「はい、いただきます」
オレの目の前で微笑んだ優香さんが
かわいかった