[バレンタイン前日]


「じゃーね、柚真、高野、」

「うん、また明日ー、」


放課後、いつもの交差点で

羽瑠、立花、氷室と分かれて

私と侑は並んで自宅までの道を歩いた。


『……あ、今日さ、』

「ん?」

『柚真んち寄っていい?そろそろ学期末の試験だろ?』


勉強手伝って、と

侑は甘えるように私に言った。