カホに電話を入れたけど、まだ仕事なのか出ないから、よしのに電話をする。
「もしもし、何?どうしたの?いきなり電話ってさ。」
よしのは、少々驚いている。
まあ、電話なんてした事ないし、メッセージのやり取りだってほぼした事ないからな。
「話、あってさ。」
「話?」
なんかすごく騒がしい。飲んでるのか、居酒屋なんかな。
「ああ、でも、今忙しい?だったら今度でいいけど。」
「今、飲んでるんだよ。ほこみやしずかたちと。」
うわ、まずいところに電話しちゃったな。
案の定、外野が俺からの電話ということでなんか騒いでいる。
高岡!ケジメつけろ!
とか
今からこっちコーイ!
とか女どもが後ろで騒いでいる。

「なんかほこみたちが今から来いって言ってるけど?」
「ああ。お断りしますって言っとけ。」
「なんかあったの?」
「うーん、まあ、やっぱりお前にはちゃんと言っておこうかと思って。」
「何を?」
「うん、まあいいよ。今度にしよか。」
「いや、待て。ちょっと何よ、気になるじゃん。」
「…………まあ、もう明日にはわかる事だから報告するけど、俺、結婚するんだわ。」
「………………はいーーーーー?」
「おまえ、声でけーよ!」
「………………だいぶこの間言ってた事と違うじゃない。」
「…………そうだな。いろいろ状況が変わったんだよ。」
「…………ふうん。おめでとう。」
「…………うん。」
「相手は?その星空の君か?」
「知るかボケ。」
「…………そっか。これで、私はやっと解放されて泣けるわけだ。」
「……………。」
「よかったじゃん。」
「その、お前んとこにも記者が間違いなく来るから。」
「ああ、うまくさばいとけって事ね。」
ホント、こういうとこ助かるわ。