「どちらかに戸上の海外出張について行って欲しいと思う。」

海外出張?!

「あいつの仕事ぶりを近くで見て学んできて欲しい。期間は半年だ。」

「半年ですか.....」

「返事は来週中に出さなきゃいけない。2人で話し合って決めてほしいが無理なら俺が勝手に決める。」

私と日和は顔を見合わせた。

篠原課長はそれだけ言って部屋を出た。

「紬はどうしたい?」

大きな日和の瞳が私を見つめた。