「それじゃ、みんな。

明日も部室に集合な」



日が暮れかけた夕方に桜介がみんなにそう言った。



オカルト部のメンバーたちはそんな桜介の言葉にうなずき解散した。



桜介は帰宅途中の通学路でオレンジ色に染まる空を見上げながら、オカルト部の部室で大好きなあのメンバーたちといつまでも楽しい時間を過ごす夢を見た。



もしも時間が止まってくれたら、あの幸せな時間は永遠に続くのかもしれない。



愛理、カノン、舞、時宗……。



みんなが大切な仲間たちだ。



もしも自分が大人になって、あの大切な仲間たちと会えなくなるとしたら、自分は大人になんてなりたくない。



ずっと中学生のままでいい。



桜介はまた明日、大切な仲間たちに会えることを楽しみにしていた。



あの大切な仲間たちの顔を思い浮かべて。