そして前から3人くらい固まって男の人たちが歩いてきた。
夜だったから誰が誰だかわからず
知らないふりをしてふと携帯を覗く私。
すると…

彼「ごめん、ちょっとまってて」

現れた3人組の中に彼がいた。
友達とあそびにいっていたみたいだった。
言葉も出ない。
彼は私の顔も見ることなく家の中に入っていった。

イライライライラ。
唇を噛み締めるばかり。こんなにオシャレをしても最後の最後までこんな惨めなおもいをするなんてね。

そして、彼を待っていると
彼の友達も私の近くに座った。

すると友達のひとりが

「あなた誰ですか?」

(え。今私に話しかけてきた?)

愛羅「彼女だけど。まぁ今は元カノかな。」

「何しに来たの?」

愛羅「取り物を取りに。」

「へ〜そうなんだ わざわざたいへんだね」

その人とはそれだけの会話でおわった。
そう。もう二度と会うことも無い人。
元カレになった人の友達。

その時の私はそんな事はどうでもよくて
ただ 周りの友達も私の事を知らず
そんな関係だった事がたまらなく悔しかった。
私だけ舞い上がっていたんだな〜って。

そうしていると彼が荷物を持って戻ってきた。

彼「これ、今までありがとう。じゃあ
気をつけて」

その言葉で何かがはじけた。

ネックレスの入った箱 ピアスの袋。
全て彼に投げつけた。

愛羅「こんなのいらねーよ!ふざけんな
後始末までこんなんうちがしなきゃいけないの?
自分でしろよ! じゃーね!」

……。。。。

辺りは余計に静かになり
周りに散った箱を蹴飛ばし 振り返りもせず
その場を私は去った。
涙も出なかった。
余計。すっきりした。

彼も一言も言わないまま2人はおわった。

そう、彼と私はそんなふうに終わって行った。






けれど ここからが本当の出会いだった。
まさかあいつとこんな風になるなんて。
この時の私は思いもしなかった。
出会いって分からないね。



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