「それは逮捕・監禁罪に当てはまる。三年以上七年以下の懲役になるわよ。あと、天宮さんのポケットからスタンガンが見えているわ。スタンガンの所有は合法だけど、所持は軽犯罪法に引っかかるわよ」

「引っかかる?雪と会えなくなるの?」

「刑罰としては、一日以上三十日未満の抑留、または千円以上一万円以下の罰金ね」

「雪と三十日近くも会えなくなるのはヤダ!!雪が浮気でもしたらスタンガンで気絶させて閉じ込めようと思ってたけどやめる!!」

そう言い、天宮さんは私をまた抱き締める。予想はしてたけど、やっぱり護身用に持っているわけじゃなかったのね、と私は呆れながら天宮さんの頭を撫でた。



それから私は大学で法律をまた勉強し、待ちに待った放課後を迎えた。友達数人ととカラオケで歌っていたんだけど、楽しい時間は二時間もしないうちにかき消される。

「ごめん、ちょっと用事ができちゃったわ。今日はもう帰るね」

私はそう言いカラオケボックスを出る。さっきからスマホに電話がずっとかかってきている。天宮さんだ。