懸賞金って、‥‥なに。
私、犯罪者扱いされてるんだけど何で?

わ、私、何か悪い事した、かな


『なんか変な誤解してる気がするなぁ、コッコは』

『誤解?‥‥私が容疑者扱いされてるって話しでしょ?』

『いやいや、おい容疑者ってなんだよ』



つか、容疑者扱いされるような事やらかしたの!?

と、逆に突っ込みを入れられ、

全力で首を横に振る。


『野良が探されてんのは、なんつーか‥‥執着つーか、依存っつーか』

『いぞん‥‥』

『お前の伝説は嫌でも俺の耳にまで入って来た』

『で、伝説っ?』


お兄がゆっくりとした口調で話す中、零されたセリフにギョッとしたのは仕方ない。

だって、伝説って‥‥、

どういう経緯でそう呼ばれる様になったのか、

一生懸命考えるが、


『なんでそんな事に、』

『記憶にないって顔だな』


自分でも分かるほど、今、私の顔は血の気が引いている。口の中が乾燥し、喉が渇いた。




『お前の存在はデカ過ぎた。だってお前は、』

不意に言葉を切ったお兄。

そして、次に落とされた言葉に私は開いた口が塞がらなくなってしまった