2人別々に隠れた私たち。


 その時点で、もし新菜が見つかったら、私は彼女を見捨てて逃げることを決めていた。


 どの道、カミサマの《ほしい子》に選ばれていない新菜が奪われることはない。


 それなら、ゲームに慣れている私が生き残った方がクリアの可能性が高まるというのは明らかだった。


 なのに。


 隣で新菜の叫び声が聞こえたとき、私はとっさに飛び出していた。


 ご丁寧にも


「カミサマ、こっち!!」


 なんて呼びかけまでつけて。