「何なんだこれは……」

ネイサンがそう言いながら衣装を手に取る。アテナも用意された衣装を見て恥ずかしそうにしていた。ナタリーが目を輝かせ、言う。

「やっぱりこんな衣装を着てかっこよく戦いたいじゃない！それに、私たちは顔がバレたら色々まずいでしょ？」

「確かにそうだね」

ナタリーの言葉にロネは頷いた。こんな格好をするのは恥ずかしいという気持ちもある。しかし、街の人に顔を見られてしまったら街を歩けなくなる。ナタリーの考えに賛成だ。

「じゃあ早速みんなで着てみようよ！アテナ、行こう！」

「えっ！？ナタリー！！」

アテナの腕をナタリーは掴み、家の奥へと消えていく。

「着替えていなかったら、あいつうるさいぞ」

ネイサンはそう言い着替え始め、ロネも仕方なく学校の制服を脱いでナタリーの用意した衣装に着替える。

ナタリーが用意した男子用の衣装は、赤いネクタイを結んだ裾の長い軍服のようなものだ。ブラウンのブーツまで用意されている。