葉月ようが気にしていたのは、塩ラーメンが学食で食すかということだった。

橘も同様に葉月ように合わせていた。
ふたりは、自発的な結合により、お互いを認識した。

それは水が塩や砂糖を溶かすように簡単なことだった。

葉月よう
「ラーメンでも食べないか？」

橘
「悪くない」

それは青春という一幕であり、したがってそれが文章として記されるのは深い意味はない。およそ人間が記してきた文章のうち、現代の科学から見れば、大半はやはり無意味ともいえた。

ただし例外はある。それは現象をそのまま記載する現象学だ。テキストは現象学を援用するならば、まだまだ十分に感覚と全体を記載することが可能とされた。