「ねぇあの人かっこよくない？」
「確かに！」
「話しかけてみる？」
「どーする？」

朝から女子に注目されている男子が1人。
その横に私が立っていると

「……ねぇ、藺波さん。さっきから何なの？邪魔なんだけど」

「きゃっ…！」

気の強い子にそう言われ、突き飛ばされて転びそうになった時

ガシッ
「よっと」

「あ…ありがとう」

「怪我はない？」

「うん！大丈夫！」

「え…なんで…藺波さんが優しくされてんの！？」
気の強い子がそう叫ぶと
「あんたこそ何のつもり？」
「え……？な…何のつもりって…」

「俺の大事な楓奈に乱暴しないでくれる？」

「は？え？う…嘘でしょ……？」

「あら？嘘じゃないわよ？」

登校してきた未紅がそう言う。

「楓奈と諒汰と私は幼馴染の関係だけど、楓奈と諒汰は恋人関係なのよ」

「えーーーーー！！！！そんなーーーー！！！」
気の強い子はそんな事を叫びながら走り去って行った。