入学式が終わった、私と未紅は廊下で話していた。

「いやー緊張したね〜。おかげでもうクタクタだよ〜」
「確かにね〜」

「あの人達誰かな?」
「え?」
私がある方向へと指を指す。
未紅は私が指を指した方を見てみると
「楓奈知らないの?」
「え?知らないも何も初めて見たから」
「あの男子は梓瀬 玲緒君だよ。
イケメンだから有名なんだよ!」
未紅は少し興奮気味に言う。
(え。そんな理由なの?)私は密かに思った。

その梓瀬君が女子に告白されていた。

「告白現場見ちゃったよ」
「ごめん!手洗い行ってくる!待ってて」と未紅が言う。
「うんわかった!待ってるね!」
私は未紅に手を振る。

私は再度、告白現場へと目を向ける。
だけどそこには誰もいなかった。
「え?」私は辺りを見回す。

「君ちょっといいかな?」
「ふぇっ!?」
不意に後ろから声をかけられて、変な声が出てしまった。

声がした方へと向くと、そこにはさっき告白されていた梓瀬君が立っていた。