「…」

「ん?」


琥珀の顔色がまた変わる。
顔色の悪さがなくなった。だが、どこか冷えたような表情になる。

そしてすごい殺気に私は違和感を覚えて首を傾げた。

危ない。

危機感を覚えてすぐに琥珀から距離を取る。
のと同時に小さな落雷が先程までいた私の場所に落ちていた。


「…っ」


何で!?
雷の落ちた場所が黒く焦げているのを見て私は表情を歪める。

琥珀は桔梗の家系なので琥珀の能力は雷。
間違いなくこれは琥珀が私に放った雷だった。


先程の溢れんばかりの殺気は私に向けられたものだったのか。


どう言うこと?敵ともう認定された?
それはあと1年ほどあとだったはずなのに。


「…」


訳がわからないが油断できない状況であることは把握できた。
なので下着姿同然だがそんなこと頭から失くし、琥珀のことを警戒する。


とりあえず琥珀の次の出方を待つ。
出方によっては迎え撃つし、最悪予定より早いがここから去る。


頭の中でぐるぐる次の一手を考えていると琥珀が冷たい表情で口を開いた。


さあ、こい。
どういうつもりだ。


「…その跡はどうした」

「へ?」


未だに冷たい表情で私を見つめる琥珀の予想外な言葉に思わず力の抜けた声が出てしまう。


…跡?