「涼はいっつも幸せそうに莉桜の事話してくれたよ。

マジ愛されてんな…って思った。

莉桜…辛いなか1人でよく涼だけを愛し今日までこれたなぁ…」



そう言い優しく頭を撫でた遠矢先輩の顔は穏やかだった。



でもね…




1人で歩いた道なんかない…………。



ずっと進めてないんだ…



涼がいなくなって止まったまま………



アタシ1人じゃ歩いていけないから…………。




あの冬の立ち止まったまま進めない………。



1人じゃ立ち上がれないから……。