絵里加は どんどん可愛くなっていく。


たくさんの言葉を 覚え 

色々なことを 理解し 

毎日 智之を驚かす。


お人形のような 可愛い顔に 

麻有子が選ぶ 上品な洋服が よく似合う。
 

「パパ。おかえりなさい。」

智之が 帰宅すると 麻有子と一緒に 玄関まで 出迎える絵里加。


たどたどしい口調で 智之を労う。
 

「ただいま。絵里ちゃん。」

智之は 溢れる愛で 絵里加を抱き上げて 頬ずりしてしまう。


そんな智之を 満足そうに 見つめる麻有子。
 

「ママ。ただいま。」

絵里加を抱いたまま 麻有子に 口づける。
 

「チビすけは元気かな。」

膨らみ始めた 麻有子のお腹。

そっと触ると 幸せが 込み上げてくる。
 

「大分 大きくなったでしょう。よく動くのよ。」

麻有子も 幸せな笑顔で 答えた。
 

「今度は 男の子かな。絵里ちゃんの時と お腹の感じが違うよね。」

ゆっくり お腹を撫でながら 智之は言う。
 

「智くん 男の子がいい?」

麻有子に 笑顔で聞かれて 
 
「一姫二太郎か。でも 姉妹もいいよね。麻有ちゃんちみたいな。」


家族を 愛していて 家が幸せで。


休日は 両親や兄一家と 賑やかに過ごせて。


職場では 優秀で 信用のある社員で。


智之は 自分の成功を思うとき 麻有子への感謝で 胸がいっぱいになる。


麻有子と 一緒にいることが 幸せの全てだから。