絵里加を授乳中 二人は 避妊を意識しないで 愛を交わしていた。
断乳して 麻有子に 生理が戻ったら 気を付けるつもりだった。
まさか そのまま 妊娠するとは 思っていなかったから。
絵里加には 規則正しい生活を 心掛けていたので 夜は ぐっすり眠ってくれる。
絵里加が眠ると 智之と麻有子は 二人の時間を楽しんでいた。
昼間のことを 二人で話しているうちに いつの間にか 甘く求め合う。
出産後の麻有子は 円熟味を増し 智之を夢中にした。
だから 妊娠しても 不思議はなかった。
ただ、不意だったから。
麻有子は 少し 恥ずかしかった。
「赤ちゃんなら いいなあ。絵里ちゃん 小さいから 大変だけど。俺 もっと 協力するからね。できているといいね。」
智之の言葉に 麻有子も 素直に喜びを認める。
「絵里ちゃん 聞き分けの良い お利口さんだから。大丈夫。二才違いだと 二人一緒に 大きくなっちゃうね。」
最初の不安は 嘘のように消えて 赤ちゃんを 待つ気持ちが 段々大きくなっていく。
「麻有ちゃん ありがとう。俺 すごく幸せだよ。」
妊娠を気づかい その夜は 麻有子を抱きしめて 静かに眠った。