麻有子と 再会したことで 智之の人生は 大きく変わった。

やっと 本当の自分に戻って 時間が動き出したような気がした。
 

16年振りに会った麻有子は 智之が思っていた以上に

愛するに値する 女性だったから。


麻有子と 一緒にいるだけで 心が豊かになって すべてに前向きになれた。



麻有子からも 同じ思いを感じた。

傍にいるだけで お互いが 満たされていく。


智之といる時の麻有子は 子供の頃のように 素直で可愛くて。


麻有子を愛し 守ることが 智之を幸せにした。
 


一日会わないと 寂しくて。心配で。


離れられなくなっていく。




麻有子の 狭いアパートの 小さなベッドで眠る日々。





智之が プロポーズをしたのは 


再会してから 2カ月も経っていなかった。