す、すごい……。

テレビで見るよりもずっとずっと、キラキラしていた。

どうしよう。

大好きだったアイドルをこんなに間近に見られて,そんな彼らが私たちに向けて歌ってくれているなんて。

目頭が熱くなって。
幸せすぎて苦しいなんて、生まれて初めてだ。

息が止まりそうで。
釘付けになってしまう。

目が合ったファンひとりひとりに手を振ってファンサービスをしていて。

唯十くんも麻飛くんも。数日間、私は彼らと同じ屋根の下にいたんだということが信じられなくて。

エンプのメンバーを目で追うので必死だった。

何曲も続けて大好きな曲が流れて。

終始、angel lampに全身をギュッと抱きしめてもらっているような気分に、もう胸がいっぱいで。

メンバーが2回目の衣装替えを終えて、そろそろ終盤に近付いたとき。

「次はこの曲──」

唯十くんの透き通るような綺麗な声が、マイクを通して会場響いた。