咲哉さんの友達が…?


『…咲哉さんの友達、陰陽師なんですか?』

『いやいや!ただのイケメンDKだよ!…だから、余計に驚いたんだ。まさかそのカノジョが《神の力》を持っていたなんて、ビックリでさ』

『………』

カップルで戦いに参加…。

『俺、ショックでさ。当時、二人は学校では普通に過ごしながらも、こんな戦いに身を投じていたなんて。ずっと一緒にいたはずなのに、俺自身が何も気付かなかったことにショックだった…』



咲哉さんは、後悔してるんだ。

その時、気付きすらしなかったことに。



『…だからさ?ちょっと出遅れたけどさ?俺も今から出来ることをしたかったんだよ。陰陽師さんたちの力になりたいんだ』

『出来ること?』

咲哉さんは頷く。



『その戦いが終わったとはいえ、陰陽師さんたちは、こうして日々悪い霊、妖怪と対峙している。だから、俺もサポート出来ることないかな?なんて』



陰陽師を…サポート?

ここのオーナーみたいに?



『だから、ここのバイト続けるんだ。ずっと。…で、大学卒業したら、いずれは俺も起業するなりして、陰陽師さんを手伝いたいな?って』



そう言って笑う、彼の顔はとても清々しかった。