~♪♪
メールが届いた
着音で 目が覚めた。
「桜?」
〔空!来ないから
先行っちゃったからね!
早く 起きろ!〕
ぱっと 時間を見た!
やばい!!!
走って駅に付き電車に乗った。
バスまでもう少し…
あ!待って…
あぁ~行っちゃった…
最悪だ~
高校になって
遅刻は初めてだ…
ぱっと 回りを見渡した…
あ! 編入生だ!
ちょっと 安心…
バスが来るまで
ベンチに座って 待つことにした。
すると、編入が私の隣の座った。
パンを食べていた…
お腹が減るじゃん!
「食べる?」
編入が突然話しかけて来た。
「え?」
「腹鳴ってる…」
ん~
恥ずかしい…
「自然現象ですから。」
「っふ」
鼻で笑われた。
「あんた、面白いな…」
「そうですか?」
「あぁ~
はい、これ飲め。」
彼は私に
リンゴジュースを手渡した。
「ありがとう~
…ございます!」
「ため口でいいし。」
「うん。
美味しい!」
彼は また笑った。
でも 笑顔とは違う…
なんか…寂しそうな…
そんな 表情にしか…
私には 見えないの…。
学校に着いた…
なんか…憂鬱。
「お前等…遅刻だぞ。」
担任の山国が やけに 冷静に言った…
「すいません」
私が謝ると…
「まぁ~
放課後掃除してくれんなら…
見逃してやっても、いいぞ!」
「分かりました。」
彼が言った。
なんか 物分かりのいい人…
文句も 嫌な顔もしない…。
「おはよう…桜。」
「おぅ!やっと来たかね!
お寝坊さん!」
「なんか…キャラ変わってない?」
「あははは!
放課後掃除頑張ってね~」
「ふんだ!」
「まあまぁ。」
「あれ? 百々は?」
「さぁ?さっきまで居たけど…」
「ふぅ~ん」
キンコーン カーンコーン
チャイムと 同時に席に着いた。
「おはよう。海…」
「おはよ…」
「どうしたの?」
「別に…」
「……」
林華は黙ってしまった。
まぁ、いいけど…。
放課後…
海が帰ろうとしていた…
あのヤロ~
バックレるなんて
甘過ぎる!
「水越~
遅刻したんだよね~
放課後掃除~
忘れたの~」
私は 馬鹿でかい声で
言ってみた…。
海は 振り返り
私に
「後は…任せた。」
え?
ちょっと…
絶対 逃がさない。
ガシ っと
海の腕を 掴み
「掃・除!」
笑いながら私が 言うと。
「しつこ…」
結局 海は 掃除を
やることに なった。
勝った!
「めんど…」
「水越って~
なんか…変わってる。」
「海で いいし。」
「うん。」
すると…
廊下から 怒鳴り声が聞こえた。
「可愛子 ぶってんじゃね~ょ」
「まぢ、うぜぇ~」
女の怒った声だ。
教室のドアの隙間から
覗き見した。
そこには 百々が居て
女子の先輩が キレていた。
「やばいょ…
助けなきゃ。」
グィッと
後ろ襟を 引っ張れた。
「ぅえ。
死ぬかと思った…」
「掃除しろ!」
「だって、百々のピンチだょ」
「んな事知るか!」
「でも…」
「さぼるのか?
人には やらせて…」
「それと、これとは違…」
すると…
「百々に手~出したら…
お前等、殺してやる!!」
怒鳴り声が聴こえた。
私は 廊下を見た。
え?百々が 二人?
「バカ。良く見ろよ…」
ポンと 海に頭を
軽く叩かれた…。
私は 良~く見た…?
分からない
似ている…
いゃ あれは
百々が 分身したんだ。
「蒼紫 百合だよ、
百々の双子…」
「百々が双子!?」
「早く、掃除しろ」
「はぃ」
廊下では…
「誰だてめぇ~
てか、似てね?」
「消えろよ!」
すると 百合は
「お前等こそ、
早く、消えた方が
いいぞ…」
「生意気なんだよ!」
先輩が百合の
腹を蹴った。
「調子こいてんじゃね~」
ボコ!
百合が キレて
先輩を 思い切り 殴りかかった。
「やばいょ…
こいつ、行こ。」
先輩はその場から
逃げた。
トントン…
誰かに 肩を叩かれ 振り向く…
そこには、咲がいた。
咲とは たまに話す仲で
そこまで 仲良くはなかった。
「ねぇ…空。
ちょっと いぃかなぁ?」
「うん。」
中庭のベンチに座った。
「あのね、空にお願いがあるんだけど…」
「何?」
「空さぁ、葵くんと
仲良いよね?」
「いゃ…別に…」
「でね!協力してほしいの!」
「いいけど…
私、何もできないょ…」
「ちょっと、誘ってほしんだ!」
「ん?」
「空が葵くん誘って、
三人で遊ぶの!
それで、空はドタキャンして
私と葵くんの二人きり!
みたいなぁ…ダメ?」
「いいけど…葵は…
無理って言うと思うょ…」
「空なら大丈夫だよ!」
「うん…分かった。」
葵とは 小学校が 同じで
ずっと 一緒にいた…
まぁ…六年間。
中学と同時に 名門私立中学校に
行ったので…
久しぶりに 会った…
高校に入ってからは…
一回だけ 話た。
「じゃ!宜しくね!」
そぅ 言って 帰ってしまった…。
はぁ~ とため息を着いた。
あ! 丁度良いタイミングで
葵を発見!
私は駆け寄った。
「葵!!」
「何だよ…珍しい。」
「ちょっと…いい?」
「何?」
「暇な日ある?」
「無い」と言って
スタスタ歩き出した。
「ちょ、ちょっと待って!」
「俺…忙しいから。」
そぅ 言って帰ってしまった。
皆、自分勝手…。
「空~!
探したよ~」
「ごめ~ん」
桜が私を呼びに来た。
「どうした?」
「何でも…無いよ!」
笑顔で私は答えた。
「あ!海くんだ…」
「え?」
すりと 木陰の 芝生の 上で
風にうたれて 気持ち良さそうに…
寝ていた…
綺麗な 寝顔
僕は 寝てる振りをして
空の 話を 聞いていた…。
翌日…
「空!どぅだった?」
朝から、めちゃめちゃ 笑顔で
私に話しかけてきた。
「ごめん…
葵、忙しいから無理だって」
「役立たず」
ボソッと 咲が言った…
咲は さっきの笑顔が
嘘みたいに、嫌な顔をした…
「え?」
「ありがとね!
これからも、頑張るから
応援と協力宜しくね」
また 笑顔で返した。
嫌な感じがした…。
「よぅ…」
後ろから 海が来た。
「お、おはょぅ…」
そう言って 教室に入る。
パッと 海の方をみた。
林華が 海に 話しかけていた。
「おはよう!海!」
「おぅ…」
そう言えば 海と呼んでいるのは
私と 林華の 二人だけ だった。
「助けて!」
布団から起き上がる…
夢…か…
汗が 出て
心臓の鼓動が 半端ない…。
大丈夫…
自分を落ち着かせた。
ピンポーン…
「空~ お友達ょ!」
誰だろ…。
階段を降り
玄関に行く。
「おはよぅ」
咲だ。
「どうしたの?」
「近くの、公園に
行かない?」
「いいけど…」
私は着替えて
公園に言った。
「葵くんって…
付き合ったりしてないょね?」
「多分…」
「私、やっぱ自分でアピって
想いを伝える事にした!」
「え?…」
「だから…
応援してね!
少しだけ手伝ってね」
「うん!頑張ってね!」
ホッとした…
心のどこかど
咲が 怖かったから…
私は 咲に頼まれ
葵に 好きな人が居ないか…
聞いてくることになった。
「葵!一緒に帰んない?」
「何?最近…変だぞ。」
葵は 私を 疑問に思っていた。
「ぃゃ…せっかく
同じ学校になったのに、
話したりしなきゃね!」
結局、二人で帰った。
後悔する事になるなんて…
この時は…まだ…
「アイス、食べよう!」
アイスを食べなから、
テーブルに座った。
「葵は、好きな人いる?」
「……別に。」
間をおいて 言った。
「ふ~ん…」
「何だよ…」
「別に~。」
「お前…変わった。」
「そぅ…かなぁ?」
だって…
咲に 頼まれたから
「ついてる…」
「ん?」
すると 葵は私の唇に
触れて ついていた アイスを
指先で ふいた…
それを なめて
「甘い…」
そぅ 言った…
恥ずかしくなった。
顔が 赤くなった。
ドキドキした。
「顔…赤いよ。」
茶化すように、私に言った。
「帰る!」
「待てよ」
腕をつかまれた
振り向きざまに
葵が キスをした…
私は 無言で
走った。
何? 訳 分かんないよ…
私は…
遊ばれてるの?
ドン!
「痛!!!」
誰かに いきなり
押され 壁に思いっきり
叩きつけられた。
「空最低!」
咲が 怒っていた。
「何で?
協力してくれるんじゃなかったの?」
「え?
だから…昨日、葵に…」
「私、聞いて!って頼んだのに…
一緒に帰るなんて…
裏切り者!」
「違…」
「違くなんかない!
それに…キスしたって…
本当なの?」
「何で…知って、」
「友達が見てたの…
空なんて大嫌い」
ドン!
また 押された…
背中の
傷が 痛む…
私って 最低?
私って 裏切り者?
何で 私は…
協力しただけで…
葵が いきなり…
私は その場にしゃがみこんだ。
「何…してんの?」
「海…」
海は 何故か 突然現れ
風の様に 去って…
のら猫みたいで…
「泣いてる…」
海が 私を見て言った。
海は なんで 私に関わる?
「泣いて無いよ…」
「涙…」
「アクビしたの…」
海は 何故か私を
いつも 不思議そうに見ていた。
「じゃぁね」
私は 走った…
海に 心が 読まれる様で
怖かった…
だって 私は…
罪を 犯したから
過ちは 消えない
この 傷が私の
過ちの 印だから…
苦しい
本当は あの時 死にたかった…
でも…