どれだけ時間がたったのだろうか。
そろそろ起きなければ、陸ちゃんが戻ってくる。
重い瞼を空けると、そこにはニッコリ顔の陸ちゃんがいた。
「………。あはは、陸ちゃん。」
ちょっと、笑顔が怖いよ?
「ははっ(笑)
・・・・・今、なんの時間だ?」
陸ちゃん!笑顔が消えましたよっ
「えへへ」
可愛い子アピール大作戦。
「キモい。今は居残りの時間!勉強しろ勉強。だいたい数学が悪いのおまえだけだから、校長から直々に"椎名愛奈の成績をどうにかしろ!"って言われてるんだからな。他の先生達に前代未聞だなって笑われる気持ちにもなってみろ!授業中もボーッとして聞いてねぇし。」
大失敗。
それにそれに、私以外が数学がいいのは陸ちゃんがカッコイイからだよ。女子はね!男子はなんでか知らないけどさ。
それに、授業中聞かないのは……。
「はあい。」
しぶしぶ勉強を始める私に横からギスギスと視線を感じる。
・・・・視線、痛いです。
そして怖いです。