そう言って2人の激しい剣の打ち合いが始まるのだ。響はスピードで彼の懐に飛び込むが、春は動きを予想し、それを剣でかわしながら、急所をついてくる。そんな剣での応酬が続く。


 本来、響の役は暗殺者として、真っ黒な衣装を纏い春に怪我を負わすだけの役だった。
 だが、和歌や他のスタッフがストーリーの流れ変えようと話したときに、響の役もガラリと変わり台詞も増え、衣装も変わったのだ。
 「こっちの話しの方がいいと」決まってからは、響はまた一から演技を覚えなければいけなくなったのだ。それでも、響はこちらのストーリーの方が好きになったので、喜んで仕事を引き受けた。

 結局は、春に不意をつかれ響は失神させられてしまう。春は軽々と響の体を持ち上げ、そして自分の家へと連れ帰ってしまうのだ。
 そして、「俺を襲ったことは忘れてやる。だから、俺達の仲間になり、その剣の腕前でたすけてくれないか」と春に誘われるのだ。
 暗殺者になる事を迷っていた響はすぐに返事は出来ないが、春がピンチの時に助けるというシナリオになったのだ。