青春・友情
完
水瀬由仁/著

- 作品番号
- 1599360
- 最終更新
- 2020/04/26
- 総文字数
- 15,750
- ページ数
- 35ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 6,557
- いいね数
- 1
「今度はわたしが、会いに行くね」
これは昔々で始まらない
夏の小さなおとぎばなし
2020/04/26 END
この作品のレビュー

2020/09/01 15:10
投稿者:
夢雨
さん
泳げたら、会えなかった、けれど
幼いころ、溺れかけていたところを助けてくれた“誰か”。おとぎ話のなかでしか知らなかった、美しい尾ひれを持った“彼女”のことを待ち続けている。 『おれも見たことあるよ』 ばかげた神話のような存在を探し続ける少女・佐波と、たったひとりだけそれを信じてくれている少年・七瀬との、10年目の夏がいよいよ始まった。 ふたりの織りなす何気ない会話が愛しくてまぶしい。 そのなかに散りばめられたいくつものヒントをたぐり寄せ、真実にたどり着いたとき、ふたりの10年間が穏やかな波に帰っていくようで、美しかったです。 泳げたら会えなかった、でも、これからは泳いで会いに行く。 少し関係が変わっても、きっとずっと変わらないであろう佐波と七瀬だけの夏を、想像せずにはいられません。 夏の終わりに読みたい現代版・人魚“姫”です。 素敵なお話をありがとうございました。