ふと目が覚めると息苦しい。呼吸がしにくいだけでなく体も寝る前よりはるかに熱く、体が全く動かせない。

ヒューヒュー

と呼吸をする度に聴こえる。喉がむず痒い感じがして咳をするけど収まらない。それどころか1回咳をしたことによって咳が止まらなくなり頑張って咳が出ないように呼吸を止めたり我慢してみるが逆効果で、息を吸おうとしたら思いっきりむせた。

今回は心電図とかつけてないからか先生が来ない。ナースコールを押せばいいのだが手を伸ばすことすら億劫なくらいに体が重い。5分だか10分だか分からないけど悶えていると急にカーテンがあき、大翔先生が来た。

その後に2人くらい看護師が来てテキパキと処置をしてくれ、だいぶ楽になったけれど咳をしすぎたせいか喉を痛めてしまい、声が出ない。

解熱剤の点滴をして、聴診される。音が悪いのかとても険しい顔をしている。聴診が終わると

大翔「口開けて」

と言われ素直に少しだけ開けるとすぐに舌圧子でグイっと開けられた。喉を見ながら

大翔「痛いでしょ?薬塗ろっか」

と言って看護師さんが準備した綿棒のようなもので喉のかなり奥の方に付けた瞬間痛みと嚥下反射で顔をそらせようとしたけど大翔先生が腕を私の頭の後ろをガッツリ押さえてるから痛みに耐えるしかなかった。