暖かい春の日は必ず思い出す.......




キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン

彩波「花〜!部活行こ!」

チャイム音とともに彩波が教室前で私を呼んでいる。
私たちは同じ弓道部に所属している。
彩波は私の1番の理解者であり、1番のライバルなんだ。

花「はぁーい!でも、まだ部活まで1時間
もあるよ?」

彩波「何言ってんの!今日は新入部員が来
る日でしょ。初めての後輩だし、
早めに鍵開けて練習しとこーよ!」

花「あ!そっか!ついにこの日が来たのか
楽しみだね!」

彩波「だね!ほら!早く行くよ!」

花「待って、陽呼ばなきゃ!陽〜」

陽「ちょっと待ってー」

彩波「用意しとけよー、ほってくよー
準備が遅いのよ陽は、」

花「まぁまぁ(笑)」

陽は私の幼馴染!ちょっと気が弱くておどおどしてるからムカつくって人もいるけど本当はすごく優しくて良い子なんだよ!
最近は部活が一緒なのもあってよく3人でいることが多いんだ〜

私たちは自転車で1km先の弓道場へと急いだ。

花「まだ誰もいないね」

彩波「先に準備しとこっか陽は射場頼んだ」

陽「えーまた射場?」

彩波「なに?文句あんの?」

陽「いや、ないです、ないない」

彩波「よろしい笑」

花「じゃ、私と彩波は安土行こっか!」

彩波「そーだね」

安土と射場の準備をし、先に練習しとく事にした。
射場に入ると一気に緊張が湧いてくる。

花(フゥ…一心統一、呼吸に合わせて、会を
もつ、1…2…3…4…5…6 はなれっ)

スパッ!!!

彩波「射っ!流石だね笑」

顔を見合わせて笑う
次は彩波の番

.............スパンっ!
やっぱり彩波の射型はすごく綺麗
うっとり見とれてしまう

弓道部1年「射っ!」

花「みんな〜!!」

弓道部1年「俺達も準備するかー!」

射場を開いてから30分後続々とみんなが集まってきた。
控え室でみんなと話していると部長の号令がかかった。

部長「集合〜」

目の前には新入部員たちがキラキラとした顔でこちらを見ている。1人ずつ自己紹介をしている。最後の人に目を奪われた。

誠「神山誠です。3年間よろしくお願いしま
す。」
透き通るような白い肌
クリクリな目
筋の通っている鼻
綺麗な歯並びに綺麗な輪郭

花「やばい…かっこいい」
思わず声に漏れてしまった。
(これが一目惚れ.......か)

彩波「なにボケーっとしてんの、次花の番」

花「え…?あ!春川花です!とりあえず弓
道が大好きです!!!」

自己紹介が終わった後、彼と目が合った。
花(やっぱり綺麗な顔してるな)