言葉がなくてもこうして恭の想いが伝わってくる。

いつの間にかわかるようになってしまった。


夕食は茶の間で3人、机を囲んで食べる。
ほとんど話をしない恭。
遠慮をしながらも場の空気を変えようと話をする嶺。
次々に皿にのせられる食材を必死に食べる私。

私の皿に食材を容赦なく載せていくのは恭だ。

恭も嶺もよく食べる。
次々に食材がなくなっていくその勢いは気持ちがいいほどだった。

最後の雑炊まで食べ終えると嶺が改まって話始めた。