もう頭の中が混乱してグルグル回ってる。

班ごとのキッチンに帰ると美麗ちゃんと駿斗が準備をしていた。



「ねぇねぇ、やっぱ好きな人とかいるの?」


私とみりとは咄嗟に隠れた


キュッ


そんな音がした気がする。胸に弓が刺さったみたいに。


美麗ちゃん絶対駿斗のこと好きなんだろうなぁ


「あぁ…いると思う。」


「そっか。今日の夜誘っちゃダメかな…?」


………………ズキッ



なんでだろう。今までにないくらい女の子の顔をした美麗ちゃんを思い出したら

どんどん私の胸が締め付けられていく。


「私、諦めた方がいいのかな?」



そうやって振り絞った言葉は、誰にも届かず。

「みりとっ!ちょっと先に救護部屋行ってくる!」



「あ、わ、分かった。行ってらっしゃい」



なんでだろう。あの二人お似合いじゃん。


なのになんでこんなにも胸が痛くなるんだろう。



その思いを胸にして私は救護部屋に向かった。