いや俺マジでダサすぎ。


華が俺の事好きになった訳じゃないってことくらい言われなくても分かってたのにな。


「もーなにー??」


そうやって俺に問いかける華。

なんで兄さんなんだろ。


俺だったら不安にさせないのに。


そうやって思っていると


「華っ!」


「な、七音?!」
「兄さん!」



「行くぞっ!早く来て!」


突然の登場に息が止まるかと思った。

でも俺の手は咄嗟に華を掴んでこちら側に引き寄せた。


「な、奏多?!」

「無理。華は俺を選んだんだから」

だいぶ話を盛ってるけど、まぁそんなのはどうでもいい


今は華を不安にさせる全てから守りたかった



「そんなわけ…!」


「あるもん!七音はあの美瑠ちゃんって子がいるじゃん!」


そう言うと華は俺が掴んだ手を握り直して校舎に入っていった







って!!!!

俺今世界一幸せかもしれねー。

華から握ってくれた手はとても暖かかった。


ずっと握ってくれてたら良いのに。

そんなことを思いながら俺は華について行った