「苗ちゃん」


「ひゃっ!?」


 すぐ後ろに雅暉さんがいた。


 私は驚いて変な声を出してしまった。


「はははっ、びっくりさせすぎた? ごめんね~へへ」


「えっちょ、ちょっと・・・雅暉さん!?」


 雅暉さんの手は私の頭の上に置かれていた。


「あーーもう、ごめんね苗ちゃん! 雅暉くん、ほら酔いすぎよ!!」


 あっという間のことだった。