「元々その事情は知ってたから、僕も覚悟はしてたし、これは誰も悪くないんだよ。ははは」


 雅暉さんはそう言っていた。


「お、重たい話になっちゃったけど、あたしはもう納得してるし、今日は寂しい気持ちをこの会で忘れさせて欲しいの!」


「・・・・・・そうですね。私たちがどうこう言える話じゃないし、みんな、美舟さんを笑顔で送ろう」


 と言ったのはありささんだった。


 ありささんも納得出来ない話ではあると思う。

 
 だけど本当に言う通りだった。


 人の家庭にどうこう言える訳がない。


「ありがとう、ありさ。あたしがこう言ってるんだから、みんなもそうしてね? はい、準備はいいー?」


 美舟さんはいつもの笑顔に戻り、みんなの顔を順番に見た。