「それはないだろ!! それにしても可愛すぎ……!」



日奈子ちゃんの心配をしている私に、そんな会話は入ってこなかった。


教室に着いてからも、ジロジロと見られている気がして仕方なかった。

……あれ? もしかして、私が見られてる……?

メガネかけてないから、物珍しいのかな……。

や、やっぱり、メガネがないと落ち着かないっ……。

そんなことを思っていたとき、前から西田くんが歩いてきた。

私のほうを見て、なぜか目を見開きながら立ち止まった西田くん。



「……っ!」

「あ……に、西田くん……おはようっ……」



あまりにじっと見られて、思わず挨拶をした。



「……どうしたの、急に……」



どうしたのって……メガネのことかなっ……?



「え、えっと……いろいろ、あって……」



そう答えると、西田くんは「……そっか」と言って席に着いた。