……っ!
それは……一緒のベッドで寝るってこと?
それは無理だと、即座に判断する。
一晩乃々と同じ布団で寝るなんて、理性を保てる自身が微塵もなかった。
絶対襲う。言いきれる。
「俺は隣のベッドで寝てるから、怖くないよ?」
なんとかそれだけは阻止しようと、乃々をなだめる。
けれど、乃々の目に溜まる涙は、嵩を増す一方。
「京ちゃ……離れたくなぃっ……」
乃々の可愛さを前にして、俺が断れるはずがなかった。
……無理、なんだこの可愛さは。
「わかったよ。それじゃあ今日は一緒に寝ようか?」
大丈夫、俺は何年も耐えて抑えて我慢してきたんだから、一晩くらい……乗りきれる。
そう自分に言い聞かせて、小さく深呼吸をした。
俺の返事に、乃々はホッとしたように、ふにゃりと頰を綻ばせた。
その可愛さといったらもう言葉に表せないほどで、ふらりと目眩に襲われる。