✬ 玲司、ううん。有島先輩が過ぎ去っていくのをみてほっと一息つく。 やっと、踏み出せたと思う。いろんな意味で。 入学式で、彼が生徒会長としてでてきたときは、息が詰まって倒れちゃうんじゃないかと思った。 ただでさえ、かんながいたことに驚いていたのに。 わたしの中学を知る人がいないようにとこの高校を選んだのに、どうしてかんなも彼もいるんだろう。 知らなかった。偶然だった。 でも、大丈夫と言い聞かせた。 自分の中で何度も。 もうあの地獄は味わない。 あの地獄から抜け出してきたんだって。