……それとも、私が、『もう終わりにしよう。』なんて言ったから……?

…もし仮にそうだとすると、私だけが「恋」を分かっていないの……?

いや、でもまさか……。

戸惑いを隠せずにいると「あのさ…」と女の子が私に問いかける。


「……もしかしてなんだけど、あなたも三浦くんのこと好き…?」

「えっ……?」


私が、向葵くんを……

…………好き……?


「一昨日会ったあのとき、なんとなくそんな感じがしたの。だからどうなのかなぁって……」


そう言ったあと「私がそんなこと聞ける義理なんかないけど。」と眉を下げて、悲しそうに微笑んだ。

その姿を見て、私は。


「……実は、私、恋がよく分からないんですよね」


気がつけば、そんなことを呟いていた。