ズキッ──…

……え?

今の、なに……。

その痛みに意識を向けていると「…三浦くんのこと忘れられなくて」と告白にも取れるような言葉を呟いた女の子。


「私ね、ほんとに三浦くんのことが好きだったの……だから一昨日あなたを見たとき、ついカァッとなっちゃってそれで…」


「…ほんとにごめんね」と付け足して、また、頭を下げる女の子。


……この子、向葵くんのことそんなに好きなんだ。

「恋」、してるんだ。


「あのあと三浦くんに言われたの」


私は「あお……」と思わず名前で呼びそうになり、慌てて「…三浦くんに?」と訂正した。

それに小さく頷くと。


「あのときは恋もよく分かっていなかったのに、それなのに付き合って無神経なことしてしまった。ほんとにごめん、って。」