これは、ある少女が年上の男性に恋をするお話です。
少女の名前は凪夏(なぎか)。
今年小学4年生になった。
凪夏は、年長の時から水泳を習っていて、今年から選手として日々ハードな練習に取り組んでいる。
今日は水曜日。選手になると、週6日で練習があるが、唯一の休みは木曜日であった。
凪夏「はぁ。今日練習あんのかー。。2時間練なんてつらいよー。」
雛「えー凪夏と今日も遊べないのー!」
凪夏「もーほんとつらいよ。早く水泳やめたーい!」
学校が終わり、凪夏はスイミングスクールに向かった。
コーチ「5秒前!ヨーイ、ハイ!!」
凪夏はコーチの声の合図と同時にプールに飛び込んだ。
今日はスピード練習。
凪夏「ハァ。ハァ。あと1本、、」
詩織「ラストだね、、。ガンバロ!」
凪夏「っしゃ。やるで! 5秒前!ヨーイ、ハイ!!」
凪夏の通うクラブチームは、団結力を重視しているため、前の人が飛び込む時に後ろの人がかけ声をかけることになっている。
練習が終わり、凪夏は、迎えにきてくれたお母さんの車に乗った。
お母さん「今日 調子どーだったの?」
凪夏「...。まあまあ。」
凪夏はぶっきらぼうに言った。
なぜなら、凪夏が水泳をやめたくてもやめられない理由はお母さんがやたら水泳に熱心で、やめたいと言うと怒られるからだった。
木曜日。
凪夏「やったー!今日は水泳休みだ!」
大きくバンザイして喜んだ。
雛「もー水泳やめちゃえばいいじゃんー。そうすれば毎日雛と遊び放題だぞ!」
凪夏「うちだってやめれるんだったら今すぐやめたいもんー。」
学校が終わり、凪夏と雛は公園で駆け回ったり、おしゃべりをしたりと楽しんだ。
家に帰ると、何やらお母さんとお父さんが話し合っている。
凪夏「、、ただいまー..。」
お母さん「あっ凪夏。ちょっと話があるから、手洗いうがいしてここに座ってちょーだい。」
凪夏「う、うん。わかった。」
凪夏は言われた通り洗面所へ行きリビングに戻ってテーブルの前に座った。
お父さん「凪夏、最近できた新学校があってな、教育に熱心で、中高一貫なんだ。ほら、地元だと水泳部ないだろ。ここなら水泳部もある。どうだ?ここに中学受験してみないか?」
凪夏「え、、。」
凪夏は受験の事がよく分からなかったが、また水泳を理由に言われてるみたいであまり良い気持ちではなかった。
その日から、凪夏は塾にも通うことになり、唯一の休みである木曜日も塾で埋まってしまった。
凪夏は塾に通うも、あまり勉強はせず、塾の友達と授業中に紙回ししたり遊んでいた。
そんな毎日を過ごして半年が経った。
凪夏が小学5年生になったある日のこと。
スイミングスクールに、藤沢から移籍してきた4つ年上の中学3年生である男性が入ってきた。
名前は航希。
凪夏はそこで、初めて一目惚れをした。初恋というやつだ。
航希はとても真面目で人が良さそうな方であった。
航希「初めまして。今日からここで水泳を頑張っていきます。小谷航希です。中学は、南ヶ崎中等教育学校に通っています。よろしくお願いします!」
凪夏はドキッとした。なんと航希は、凪夏が中学受験をしようと考えている学校の人だったのだ。
凪夏はその日から、水泳に行くのがたのしくなり、航希と同じ学校へ行くために勉強も頑張った。
恋というものは魔法のようで、今までの凪夏の気持ちを逆転させた。
木曜日。
凪夏「えー!今日水泳ないのつらいー!航希くんに会えないー!」
雛「そんな好きなのー?凪夏にも好きな人ができるなんてかわいいなー!」
凪夏と雛は、はしゃぎながら毎日のように恋バナをした。
凪夏は、南ヶ崎中等教育学校に合格するためにひたすら勉強した。
スイミングスクールに行くまでのバスの時間に塾の宿題。
水泳が終わったら急いで帰りの支度をして、夜の23時過ぎまで過去問を解き、早起きをして勉強して、学校へ向かう。
そんな生活を送った。
凪夏の両親は、そんな凪夏に一層期待を寄せていった。
時が経ち、凪夏は受験を終えた。
ついに、合格発表の日が来た。
凪夏(あぁ緊張する...死にそ...でもあれだけ頑張ってきたのだから大丈夫だ。)
凪夏の受験番号は、21212。
凪夏(21210...21211...。っっ!あった!!!)
凪夏はお父さんの肩をバシバシ叩いた。
凪夏「あったよ!お父さん!あった番号!!」
と言って飛び跳ねまくった。
その日の夕食は、お祝いのためにいつも以上に豪華であった。
凪夏は航希に、毎日会えることに胸を弾ませていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
入学式。
先生「4組。38番。岩本凪夏。」
凪夏「はいっ!!」
凪夏は腹から力一杯の返事をし、今後の学校生活に期待を寄せながら元気一杯に返事をした。
凪夏は中学1年生となった。
航希は高校2年生。
南ヶ崎中等教育学校は、
中学生は前期生、高校生は後期生と呼ばれ、学校は一緒のものの、行事など大きなイベント事では多少区別があった。
それでも凪夏は学校で水泳部に入っていたため、部活動の集まりで航希に会えるのが楽しみになっていた。
それに、学校で会えなくても、スイミングスクールに行けばまた会えるから、毎日が幸せであった。
時が経ち、凪夏は中学2年生になった。
ちなみに、航希は4つ上なので高校3年生だ。
6月に入り、体育祭も近づいて学校は準備で大変だった。
南ヶ崎中等教育学校の体育祭は、Aブロック、Bブロック、Cブロック、Dブロックの4つのブロックで戦うというもので、ブロック分けはくじ引きで行われる。
凪夏は2年3組。
航希は6年2組。
なんと凪夏は奇跡的に航希と同じCブロックになった。
航希は応援団長をしていたため、後輩である凪夏は、前に立って応援歌を教える航希に胸をドキドキさせながら体育祭の準備に励んだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
6月27日。体育祭当日。
凪夏が出る1種目目のムカデリレーが終わった。
2種目目。
先生「ヨーイ、ドン!」
クラスメイト「はやくっ!かがんで!背中並べて!」
イカダ流しだ。
イカダ流しとは、上に乗る人が2人いて、皆が四つん這いになって上を歩く人のために背中を並べるのだ。
凪夏は上を歩く人の1人であった。
無事イカダ流しも終了。
中学生であった凪夏は出場種目がそんなになかった。
航希「凪夏!おつかれさま!」
凪夏は心臓が口から飛び出そうなくらい鼓動が早くなっていた。
凪夏「あっ、おつかれさまです!」
航希「見てたよ。頑張ってたじゃん!」
凪夏は少し下を向いて照れ臭そうに笑った。
凪夏にとって最高のものとなった体育祭が無事終了。
恋ってこんなにもハッピーになれるのだなと強く思いながらその日ぐっすり眠った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
3月になり、卒業式に近づいてきた。というのは、航希がもう卒業してしまうのだ。
それに、航希は大学生となるため、スイミングスクールも引退となる。
凪夏は小学4年生からずっと片思いをしていた。毎日のように航希に会えていた日は、もうこれで無くなってしまうのかと悲しくなった。
それからの日々は、凪夏にとって、航希へどう気持ちを伝えるか考える日々となった。
そこで凪夏は、航希へ卒業おめでとうメッセージの手紙を書き、下駄箱の中に入れた。
3月16日。卒業式の日。
南ヶ崎中等教育学校は、卒業式は後期生のみでやることになっている。
凪夏は直接想いを伝えられなかったことを悔やんだが、どうしても気持ちを伝えたかったのでその日メールをすることにした。
〜メール〜
[航希くんへ。卒業おめでとうございます!下駄箱に入れた手紙、実は私が書いたんです!]
[ありがとう。そうだったのか!びっくりしたよ笑]
[笑笑。私、ずっと前から航希くんのことが好きでした。もう卒業しちゃうからどうしても気持ちを伝えたくて連絡しました。気持ちを伝えたかっただけなので、返事はいらないです。今まで本当にありがとうございました!]
[伝えてくれてありがとう。凪夏は、俺にとって、可愛い後輩として好きだったよ。返事はいらないって言われたけど、しなくちゃいけないと思ったからした。今までありがとね。]
[返事してくれてありがとうございます。またいつか会えたら嬉しいです!]
[うん✨大学でも水泳やろうと思ってるから、またどこかで会えるかもしれないね。]
凪夏は後悔の気持ちは全くなかった。むしろ、気持ちを伝えられて嬉しかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今、凪夏は大学受験も終えて、大学生として頑張っている。
時は経ったが、未だに初恋の人である航希のことは忘れていない。
凪夏は新しく好きな人もできた。
でも、時々心のどこかで
(航希くんはどう過ごしているのかな。)
と、ふと考える時がある。
(航希くん。幸せに過ごしていますか。私は今、とても幸せな日々を送っています。)
そんなことを思いながら、凪夏は紙を用意し、書き始めた。
「初恋の人」
と。
少女の名前は凪夏(なぎか)。
今年小学4年生になった。
凪夏は、年長の時から水泳を習っていて、今年から選手として日々ハードな練習に取り組んでいる。
今日は水曜日。選手になると、週6日で練習があるが、唯一の休みは木曜日であった。
凪夏「はぁ。今日練習あんのかー。。2時間練なんてつらいよー。」
雛「えー凪夏と今日も遊べないのー!」
凪夏「もーほんとつらいよ。早く水泳やめたーい!」
学校が終わり、凪夏はスイミングスクールに向かった。
コーチ「5秒前!ヨーイ、ハイ!!」
凪夏はコーチの声の合図と同時にプールに飛び込んだ。
今日はスピード練習。
凪夏「ハァ。ハァ。あと1本、、」
詩織「ラストだね、、。ガンバロ!」
凪夏「っしゃ。やるで! 5秒前!ヨーイ、ハイ!!」
凪夏の通うクラブチームは、団結力を重視しているため、前の人が飛び込む時に後ろの人がかけ声をかけることになっている。
練習が終わり、凪夏は、迎えにきてくれたお母さんの車に乗った。
お母さん「今日 調子どーだったの?」
凪夏「...。まあまあ。」
凪夏はぶっきらぼうに言った。
なぜなら、凪夏が水泳をやめたくてもやめられない理由はお母さんがやたら水泳に熱心で、やめたいと言うと怒られるからだった。
木曜日。
凪夏「やったー!今日は水泳休みだ!」
大きくバンザイして喜んだ。
雛「もー水泳やめちゃえばいいじゃんー。そうすれば毎日雛と遊び放題だぞ!」
凪夏「うちだってやめれるんだったら今すぐやめたいもんー。」
学校が終わり、凪夏と雛は公園で駆け回ったり、おしゃべりをしたりと楽しんだ。
家に帰ると、何やらお母さんとお父さんが話し合っている。
凪夏「、、ただいまー..。」
お母さん「あっ凪夏。ちょっと話があるから、手洗いうがいしてここに座ってちょーだい。」
凪夏「う、うん。わかった。」
凪夏は言われた通り洗面所へ行きリビングに戻ってテーブルの前に座った。
お父さん「凪夏、最近できた新学校があってな、教育に熱心で、中高一貫なんだ。ほら、地元だと水泳部ないだろ。ここなら水泳部もある。どうだ?ここに中学受験してみないか?」
凪夏「え、、。」
凪夏は受験の事がよく分からなかったが、また水泳を理由に言われてるみたいであまり良い気持ちではなかった。
その日から、凪夏は塾にも通うことになり、唯一の休みである木曜日も塾で埋まってしまった。
凪夏は塾に通うも、あまり勉強はせず、塾の友達と授業中に紙回ししたり遊んでいた。
そんな毎日を過ごして半年が経った。
凪夏が小学5年生になったある日のこと。
スイミングスクールに、藤沢から移籍してきた4つ年上の中学3年生である男性が入ってきた。
名前は航希。
凪夏はそこで、初めて一目惚れをした。初恋というやつだ。
航希はとても真面目で人が良さそうな方であった。
航希「初めまして。今日からここで水泳を頑張っていきます。小谷航希です。中学は、南ヶ崎中等教育学校に通っています。よろしくお願いします!」
凪夏はドキッとした。なんと航希は、凪夏が中学受験をしようと考えている学校の人だったのだ。
凪夏はその日から、水泳に行くのがたのしくなり、航希と同じ学校へ行くために勉強も頑張った。
恋というものは魔法のようで、今までの凪夏の気持ちを逆転させた。
木曜日。
凪夏「えー!今日水泳ないのつらいー!航希くんに会えないー!」
雛「そんな好きなのー?凪夏にも好きな人ができるなんてかわいいなー!」
凪夏と雛は、はしゃぎながら毎日のように恋バナをした。
凪夏は、南ヶ崎中等教育学校に合格するためにひたすら勉強した。
スイミングスクールに行くまでのバスの時間に塾の宿題。
水泳が終わったら急いで帰りの支度をして、夜の23時過ぎまで過去問を解き、早起きをして勉強して、学校へ向かう。
そんな生活を送った。
凪夏の両親は、そんな凪夏に一層期待を寄せていった。
時が経ち、凪夏は受験を終えた。
ついに、合格発表の日が来た。
凪夏(あぁ緊張する...死にそ...でもあれだけ頑張ってきたのだから大丈夫だ。)
凪夏の受験番号は、21212。
凪夏(21210...21211...。っっ!あった!!!)
凪夏はお父さんの肩をバシバシ叩いた。
凪夏「あったよ!お父さん!あった番号!!」
と言って飛び跳ねまくった。
その日の夕食は、お祝いのためにいつも以上に豪華であった。
凪夏は航希に、毎日会えることに胸を弾ませていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
入学式。
先生「4組。38番。岩本凪夏。」
凪夏「はいっ!!」
凪夏は腹から力一杯の返事をし、今後の学校生活に期待を寄せながら元気一杯に返事をした。
凪夏は中学1年生となった。
航希は高校2年生。
南ヶ崎中等教育学校は、
中学生は前期生、高校生は後期生と呼ばれ、学校は一緒のものの、行事など大きなイベント事では多少区別があった。
それでも凪夏は学校で水泳部に入っていたため、部活動の集まりで航希に会えるのが楽しみになっていた。
それに、学校で会えなくても、スイミングスクールに行けばまた会えるから、毎日が幸せであった。
時が経ち、凪夏は中学2年生になった。
ちなみに、航希は4つ上なので高校3年生だ。
6月に入り、体育祭も近づいて学校は準備で大変だった。
南ヶ崎中等教育学校の体育祭は、Aブロック、Bブロック、Cブロック、Dブロックの4つのブロックで戦うというもので、ブロック分けはくじ引きで行われる。
凪夏は2年3組。
航希は6年2組。
なんと凪夏は奇跡的に航希と同じCブロックになった。
航希は応援団長をしていたため、後輩である凪夏は、前に立って応援歌を教える航希に胸をドキドキさせながら体育祭の準備に励んだ。
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6月27日。体育祭当日。
凪夏が出る1種目目のムカデリレーが終わった。
2種目目。
先生「ヨーイ、ドン!」
クラスメイト「はやくっ!かがんで!背中並べて!」
イカダ流しだ。
イカダ流しとは、上に乗る人が2人いて、皆が四つん這いになって上を歩く人のために背中を並べるのだ。
凪夏は上を歩く人の1人であった。
無事イカダ流しも終了。
中学生であった凪夏は出場種目がそんなになかった。
航希「凪夏!おつかれさま!」
凪夏は心臓が口から飛び出そうなくらい鼓動が早くなっていた。
凪夏「あっ、おつかれさまです!」
航希「見てたよ。頑張ってたじゃん!」
凪夏は少し下を向いて照れ臭そうに笑った。
凪夏にとって最高のものとなった体育祭が無事終了。
恋ってこんなにもハッピーになれるのだなと強く思いながらその日ぐっすり眠った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
3月になり、卒業式に近づいてきた。というのは、航希がもう卒業してしまうのだ。
それに、航希は大学生となるため、スイミングスクールも引退となる。
凪夏は小学4年生からずっと片思いをしていた。毎日のように航希に会えていた日は、もうこれで無くなってしまうのかと悲しくなった。
それからの日々は、凪夏にとって、航希へどう気持ちを伝えるか考える日々となった。
そこで凪夏は、航希へ卒業おめでとうメッセージの手紙を書き、下駄箱の中に入れた。
3月16日。卒業式の日。
南ヶ崎中等教育学校は、卒業式は後期生のみでやることになっている。
凪夏は直接想いを伝えられなかったことを悔やんだが、どうしても気持ちを伝えたかったのでその日メールをすることにした。
〜メール〜
[航希くんへ。卒業おめでとうございます!下駄箱に入れた手紙、実は私が書いたんです!]
[ありがとう。そうだったのか!びっくりしたよ笑]
[笑笑。私、ずっと前から航希くんのことが好きでした。もう卒業しちゃうからどうしても気持ちを伝えたくて連絡しました。気持ちを伝えたかっただけなので、返事はいらないです。今まで本当にありがとうございました!]
[伝えてくれてありがとう。凪夏は、俺にとって、可愛い後輩として好きだったよ。返事はいらないって言われたけど、しなくちゃいけないと思ったからした。今までありがとね。]
[返事してくれてありがとうございます。またいつか会えたら嬉しいです!]
[うん✨大学でも水泳やろうと思ってるから、またどこかで会えるかもしれないね。]
凪夏は後悔の気持ちは全くなかった。むしろ、気持ちを伝えられて嬉しかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今、凪夏は大学受験も終えて、大学生として頑張っている。
時は経ったが、未だに初恋の人である航希のことは忘れていない。
凪夏は新しく好きな人もできた。
でも、時々心のどこかで
(航希くんはどう過ごしているのかな。)
と、ふと考える時がある。
(航希くん。幸せに過ごしていますか。私は今、とても幸せな日々を送っています。)
そんなことを思いながら、凪夏は紙を用意し、書き始めた。
「初恋の人」
と。