授業が終わって、その帰り道。

 歩いていると……。

 え……? なぜ……。


「……どうも」


「町田さん……」


 そこには町田さんがいた。

 町田……瑠佳さん。
 光くんの幼なじみの……。


「え……? なんで私の名字を……」


 町田さんは不思議そうな顔をしていた。


「あっ……その……」


 私は光くんから聞いたとは、なんとなく言えなかった。


 ……でも、なんで町田さんが……?

 ……ひょっとして町田さんは私のことを待っていた……?


「……話があるんだけど、ちょっといい?」


 ……え……? 話……?


「……うん……」


 町田さん一体何の話を……。





 帰り道、町田さんと二人。


 ……なんか……気まずい……。

 ……息がつまる……。

 ……どうしよう……何か話した方がいいのかな……?

 そう思っていたとき……。


「……この間は……」


 ……え……?


「この間はいきなりあんなこと……ごめん……」


 この間……。
 町田さんがいきなり私の腕を掴んで『なに光と馴れ馴れしくしてるの』と言った、あの日のこと……。


「……町田さん……」


「……あなた……名前は?」