「関わりたくないのに...なんでここに...。」

光を一切遮断した部屋。

昼間だというのに、まるで夜のようだ。

そこに灯されているのは、赤い蝋燭の火だけ。

「おねーちゃん。きたよー!」

奥から出てきたのは、ミヨリによく似たお姉さん。

「いらっしゃい。
迷える子羊ちゃんたち。」

「...。」

本当、なんでここにきちゃったんだろ。

「お姉ちゃん、ヒビキくんだよー。」

「ええ。良かったわね。
やっぱり2人は運命の赤い糸で...。」

「結ばれてないです。」

どちらかというと向こうに縛られてるんだけど。

「それで...今日ここに来てもらったのはね。
重大な話があるからなのよ。」

と、言われてもう何度かここに来てるけど、

どうせ...。

都市伝説的な。。

ミヨリは懲りずに慎重な顔をしている。

「今日はね...。
ある妖精の話をしようと思うの。」

ほらきたー...。