「由希ちゃん 将来 やりたい仕事とか あるの?」

壮馬に聞かれて、
 

「夢なんだけど。弁護士になりたいの。」


由希は、初めて言葉にする。
 

「そうなの?」

壮馬は、驚いた声を出す。
 

「へえ。弁護士か。いいね。頑張りなよ。」


絵里加のパパも言う。
 

「もし 弁護士になれたら 絵里ちゃんパパの会社の 役に立てるでしょう。」


由希が 控えめに言うと。
 

「そんなこと。」

と絵里加のママが言う。