「何番だったの?教えてよ。」
美味しそうに 食事を頬張りながら 壮馬は言う。
絵里加のパパは 由希に目配せをしてから 指を8本立てた。
「えー。8番?学年で?」
壮馬は驚いた顔をする。
はにかんで頷く由希は、
「食事終わったら 成績表を見てね。数学が ちょっと苦手なの」
と言う。
「でもすごいよ。8番なんて。由希ちゃん 頭良いんだね。」
壮馬が言うと、
「明日、みんなに言わなくちゃ。絵里ちゃんも恭子ちゃんも 驚くわよ。」
絵里加のママが、明るく言う。
「恥ずかしいから。まぐれなのに。言わないで。」
由希は、顔を赤らめる。
「まぐれでも すごいから。いっぱい 自慢していいんだよ。」
絵里加のパパも 嬉しそうに 言ってくれる。