新婦側の参列席。一番前で 待つ絵里加は 緊張と安堵で 目を潤ませる。
祭壇前まで 歩ききった結子は 絵里加に駆け寄る。
結子を 抱き上げた絵里加は 頬ずりをしながら
「結ちゃん、お利口。とっても 上手にできたね。偉かったわ。」
と囁く。
結子は 得意気な笑顔で 絵里加の首に 抱き付く。
新郎側の 少し後ろの席に 軽井沢の家族と 座っていた由希は 可愛い結子と 絵里加の姿から 目が離せない。
絵里加も結子も 特別な輝きを 身に付けていたから。
絵里加に 似ていると言われても 由希にはない 輝きだと 思っていたから。
静まったチャペル 大きな歓声とともに 恭子ちゃんが入ってくる。
若い恭子ちゃんは 可憐で清楚で初々しくて。
恭子ちゃんも、特別な輝きを放っていた。
優しさ、温かさ、素直さ。
全てを滲ませた 幸せな 輝きだった。