絵里加は チャペルの中で、ハラハラしながら 結子を待つ。
音楽とともに チャペルの扉が開き 樹君が ゆっくりと入ってくる。
数歩遅れて、結子の 肩を叩いた健吾。
結子は、小さな手で 花びらを撒きながら 樹君の後に続く。
少し小走りに歩いては、立ち止まって 花びらを撒く。
その可憐な姿に、参列者は 歓声を上げる。
絵里加に良く似た 可愛い顔立ち。
真白なドレスに 花の冠を付けて 楽しそうに ニコニコしながら 結子は歩く。
途中 『可愛い』と声を掛けられると そちらを向いて 手を振る余裕をみせる。
2才の結子の 立派なデビュー。