「絵里ちゃん 今でも 有名なのよ。先生とか お姉さんがいる人が 語り継いでいるの。すごいでしょう。」 由希が言うと、 「絵里加、勉強も運動も 特別できたわけじゃないし。たまたまだよ。」 絵里加は 控えめに 顔の前で 手を振る。 「ううん。絵里ちゃんは 美人なだけでなくて 天使みたいな女の子だったって。神山先生が 言っていたよ。」 由希は 得意気に言う。 「ほめ過ぎよ。」 と絵里加は笑う。