一日目の由希を 心配して 家で待っていてくれた絵里加。

帰った由希が 香澄のことを話すと、
 

「多分、ひとみの 妹さんだわ。由希ちゃんが 入学すること 話したから。」

絵里加と恭子ちゃんは、妹のいる友達や 担任だった先生に 連絡して 由希のことを 話していた。


由希が 不安を感じたり 寂しい思いを しないように。
 

「絵里ちゃん、ありがとう。今日ね 神山先生にも 声を掛けて 頂いたの。困ったことがあったら なんでも 相談しなさいって。本当に心強いわ。」


由希は 素直に 感謝の言葉を 口にする。

この家の みんなのように。
 


「ううん。由希ちゃんなら 自信をもって みんなに 紹介できるもの。」


絵里加は、得意気に 微笑んでくれる。
 


「私、絵里ちゃんや恭子ちゃんの名前を 汚さないように 頑張るから。」

由希は言う。
 

「由希ちゃん。そんなこと 気にしなくていいのよ。高校生活 思い切り 楽しんでね。」

絵里加は 優しい笑顔で言う。