「私、実家は 軽井沢だから。今 絵里ちゃんの家で お世話になっているの。」
この学校で 羨ましがられるなんて。
由希は驚いていた。
「えー。じゃ、絵里加ちゃんと 一緒に?」
香澄と話しているうちに その友達も 近付いてくる。
「絵里ちゃん、結婚したから。今は 代官山に住んでいるの。もうすぐ 二人目の赤ちゃんが 産まれるよ。」
由希の言葉に みんな 歓声を上げる。
「すごい。そう言えば 小島さんも 絵里加ちゃんに似ているよね。」
香澄達は 由希に 一目おいた目をする。
由希は、軽く首を振りながら、
「私なんか、全然駄目だよ。絵里ちゃん 今もすごく綺麗だから。」
「ううん。小島さんも美人だもの。」
と頷きあう。
「由希でいいよ。」
由希が言うと
「私も。香澄って呼んでね。」
それがきっかけで 由希は 内部生のグループにも 受け入れられていく。